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院長 山本従道からの病気のお話



食中毒について

食中毒は、食べ物あるいは飲み物に細菌などの体に悪いものが入っていて、
それを飲み食いした人に同じように起こる急性の胃腸炎症状をいいます。
 主な症状は、嘔気、腹痛、嘔吐、下痢、発熱などです。
 特定の体質を持った人にだけ起こるじんましんなどのアレルギー反応によるものは、
下痢嘔吐が起きても食中毒ではありません。
 年中起こるのですが、6月〜9月が多い時期です。
病気の原因は、細菌とそれが作り出す毒素です。
菌の種類や性質によっていろいろな特徴があります。
一番多いのは、腸炎ビブリオ、サルモネラ。
次には、カンピ ロバクター、病原性大腸菌(O157)など。
これらは、細菌自 体の感染です。
 一方、細菌が作り出した毒素によるものもあります。
黄色 ブドウ球菌と、毒性セレウス菌。
これらは、雪印乳業の牛乳による食中毒の最近のニュー スでも名前が出ていたかと思います。
そして最重症が、ボツリヌス菌。
毒素型は、症状が出てくるまでの時間(潜伏期間)が短い、そして熱に強いのが特徴です。


腸炎ビブリオ・・・ 感 染 源→生の魚介類、塩漬けの 食品
潜伏期間 →10〜24時間
対策・予防→塩分を好む、熱と真水 に弱い
●サルモネラ菌・・・ 感 染 源→肉類
潜伏期間 →12時間から数日
対策・予防→熱に弱い
カンピロバクター・・ 感 染 源→肉類・サラダ
潜伏期間 →2〜3日
対策・予防→熱に弱い
●黄色ブドウ球菌・・・ 感 染 源→おにぎり・弁当、サラダ
潜伏期間 →3時間
対策・予防→毒素は熱に強い
病原大腸菌・・・ 感 染 源→肉類・野菜・井戸水
潜伏期間 →4〜8日
●ボツリヌス菌・・・ 感 染 源→ハム・ソーセージ、いずし
      真空パックの食品、缶詰
潜伏期間 →数時間から36時間
対策・予防→熱に強い


生ものに気をつけることが大切ですが、
一度作った料理を長く置いておくのはちょっと心配です。
室温保存は危険ですが、冷蔵庫に入れておいたら安心、というわけではありません。

台所用品の衛生が、見落としやすい次のポイントです。

洗浄 ⇒ 消毒 ⇒ 乾燥

たわし せっけんでよく洗い、できれば30分ボイル
スポンジ 洗浄後よくすすぐ
ふきん 中性洗剤で洗浄後、すすぐ。できれば熱湯
消毒30分、日光による乾燥。
まな板 魚や肉を調理する面と、野菜などの面を使い
分ける。たわしでゴシゴシ、熱い湯をかける。
日光消毒。

食べ物に注意して、健康な夏を過ごしましょう!!


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